
貧血が原因で立ちくらみやめまいなどの症状が多いですが、その他の症状もいくつもありますので、ただの貧血と思わず食べ物などで対策をして、改善されない場合には病院で検査をしてみることをおすすめいたします。
貧血の原因は何らかの原因で鉄分が不足する鉄欠乏性貧血が多くありますが、その場合は鉄分を含む食べ物やサプリなどで貧血を対策していきます。症状も立ちくらみやめまいだけではなく、頭痛や倦怠感など様々なものがあります。
貧血の原因は?
「貧血」という病気は、みなさんも知っていると思います。
なんとなく「軽いもの」として考えられてしまう貧血ですが、実は大きな病気が隠れている可能性もある恐ろしい病気なのです。
そんな「貧血」についてお話ししていきたいと思います。
まず「貧血の原因」です。
貧血にはいくつかの種類があるのですが、中でももっとも多いのが「鉄欠乏性貧血」と呼ばれるものになります。
鉄分が不足するために起こる貧血で、病院での血液検査ですぐに分かります。
鉄欠乏性貧血は、男性よりも女性が圧倒的に多いです。
それは、女性は毎月「生理による出血」があることが挙げられます。定期的な出血によって、鉄分が不足してしまうのです。
しかし、鉄欠乏性貧血の原因はこれだけではありません。
過度なダイエットによる
- 食事の偏り
- 栄養不足
- 胃潰瘍
などの病気も鉄が不足する原因になります。
特に男性は、女性のように毎月の出血はありません。男性が貧血になるのは、食生活の偏りや内臓疾患の可能性が高くなりますので、注意が必要です。
貧血の対策法は?
先ほどお話ししたように、普段わたしたちが「貧血」と呼んでいるもののほとんどは「鉄欠乏性貧血」です。
体内の鉄分が不足するために起こる貧血ですので、日頃から意識して鉄分を摂取するようにしましょう。わたしたちは体の中で鉄分を作ることはできません。そのため、鉄分は食事から摂らなければいけません。鉄分を含む食材はいろいろありますが、毎日摂るのが難しいと感じる人は、無理をせずに「サプリメント」から鉄分を補っても良いと思います。過剰摂取には注意ですが。
また、食事内容を含む「規則正しい生活習慣」も貧血対策には重要です。
睡眠不足や過剰なストレスは良くありません。
カップラーメンやコンビニ弁当ばかり食べている人は、食生活を見直してみましょう。明らかに野菜が足りない、鉄分が足りないことに気がつくと思います。
若い女性に多いのですが、食事制限を伴う激しいダイエットは危険です。
貧血だけでなく、他の病気にもかかりやすくなりますので、過度なダイエットは行わないほうが良いでしょう。いつもと違う、何かおかしいと感じたら、すぐに病院へ行くのも大切です。「たかが貧血」と安易に考えないことが、一番の貧血対策なのかもしれません。
改善させる食べ物は?
「鉄欠乏性貧血」を改善するには、「鉄分を摂取すること」が欠かせません。
鉄分は体内で作ることはできないので、食事から摂ることが必要不可欠です。
一言で「鉄分」といいますが、鉄分には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があるのをご存じでしょうか。
どちらも鉄分であることに変わりはないのですが、「吸収率」が違います。もともと鉄分は体内での吸収率が非常に低い栄養素です。食べた量の1割ほどしか吸収されないといわれています。鉄分の中でも比較的吸収率が良いのが、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」なのです。
ですから、貧血を改善したい!と思うのなら「ヘム鉄」を積極的に摂るようにすると良いでしょう。
レバーや赤身の肉、カツオ、マグロなどに多く含まれていますよ。
鉄分だけを摂るのではなく、鉄分の吸収を良くする栄養素「ビタミンC」や「タンパク質」などと一緒に摂ると更に効果が高くなりますよ。最近では、プルーンのおよそ38倍もの鉄分を含有している「サジー」も注目されています。レバーは苦手だという人は、ぜひ試してみてください。
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どんな症状が起きる?
さて、「貧血の症状」と聞くと、みなさんはどんなものを思い浮かべますか?
クラクラする、めまいがする、意識を失うなどをイメージするのではないでしょうか。
確かにこのような症状もありますが、これだけではありません。
貧血には、
- 疲れやすくなる
- 全身倦怠感
- 食欲不振
- 頭痛
- 肩凝り
- 動悸や息切れ
- 顔色が悪い
- 立ちくらみ
など様々な症状があらわれます。
クラクラして倒れてしまうことだけが「貧血」ではないのです。
一見貧血とは関係ないように見えますが、貧血が進むと、
- 爪がスプーン状に反り返る
- 枝毛や抜け毛が増える
- 口の端が切れる(口角炎)
などの症状も出てきます。
貧血というのは、血液中の赤血球の数が少なくなっている状態です。
赤血球は、酸素や栄養分を身体の隅々まで運ぶ役割も担っています。
つまり、貧血になると酸素や栄養分がしっかりと運ばれなくなるため、このような様々な症状が起きる、というわけです。
頭痛も起きる?
先ほど「貧血の症状」の項目で、「頭痛」もあるという話をしました。
頭痛は日常の至る場面でも起こります。
一度も頭痛を感じたことのない人などいないのではないでしょうか。では、なぜ貧血になると頭痛が起こるのでしょうか。
それは、貧血によって「酸欠状態」になっているからです。赤血球には酸素を運ぶ役割もありますが、貧血状態では十分な量の酸素が運ばれないのです。貧血とは、常に「からだが酸欠状態」ということでもあるのです。
ズキズキと脈打つような頭痛から、どんよりと重たくなるような頭痛まで様々なのですが、原因は「脳の酸素が足りない」ことで共通しています。
体重の2%ほどの重さしかない脳ですが、実はもっとも多くの酸素を必要としています。
だいたいですが、脳の占める酸素の消費量は全体の約25%にものぼります。貧血による酸欠の影響をもっとも受けやすいのが「脳」なのです。日頃から頭痛を感じている人もいると思います。果たしてその頭痛、単なる頭痛なのでしょうか?もしも疲れやすい、息切れなどの「貧血症状」があるようなら、一度病院での検査をおすすめします。
悪性貧血とは?
貧血の種類のひとつに「悪性貧血」と呼ばれるものがあります。
ネーミングからして危険なイメージがありますが、悪性貧血とは「ビタミンB12」または「葉酸」の欠乏によって起こる貧血のことをいいます。昔は原因がはっきりしていなかったため、治療困難な貧血=悪性貧血と呼ばれていたのです。今では原因がはっきりしていて、治療法も見つかっているので命に関わるようなことはありません。
ビタミンB12や葉酸が不足すると、赤血球が作られなくなります。
単純に不足しているだけなら、鉄欠乏性貧血と同じようにビタミンB12を飲むことで貧血も改善していきますが、ビタミンB12を吸収するための内因子が存在しない場合は薬を飲んでも意味はありません。この場合は、内因子を必要としない治療法である筋肉注射が必要になります。
悪性貧血は「巨赤芽球性貧血」とも呼ばれています。血液検査でヘモグロビン量は足りているのに赤血球量が少ない場合は、悪性貧血である可能性が高いと思います。
氷が食べたくなるの?
貧血になると氷が食べたくなる、という話を聞いたことがありませんか?
鉄欠乏性貧血になると、なぜか氷が食べたくなるという人がいます。これは「氷食症」という異食症の一種で、なぜ鉄欠乏性貧血になると氷食症になるのか、そのメカニズムはまだ明らかにはなっていません。
貧血によって脳が酸欠状態になると、自律神経の働きが乱れ、体温調節がうまくできなくなってしまいます。そのため体温が上昇しすぎるのを防ぐために氷が食べたくなったり、貧血の人は口の中の温度が高いために氷がほしくなるなどの理由が考えられています。
このような氷食症は、比較的若い女性に多く見られる症状でもあります。
妊娠中の人は貧血になりやすく、「氷食症」も妊娠中の人に多いといわれています。一時的なものならそこまで問題はありませんが、気になるようなら病院で検査を受けましょう。貧血による氷食症なら、貧血を改善することで自然と治っていくと思います。
貧血が原因で様々な症状が起きる!【食べ物で対策するなら?】のまとめ
貧血には軽いものから重いものまで様々ですが、たかが貧血と思わずには病院で一度検査をしてみて状態を知り、改善方法を指導もらうことをおすすめいたします。